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繊細な子の職業体験|大好きな職業体験なのに、寝込むほど疲れた日

小学校3年生の繊細な娘。職業体験イベントで感じたこと。
hinata

小学3年生の娘と職業体験イベントに参加しました。

いつもは体力があって、旅行やお出かけでも元気いっぱいの娘が、
この日は5時間もウロウロしてほとんど何もできず、
翌朝にはぐったりして学校を休むことになりました。

娘はもともと職業体験が大好きです。
キッザニアや他の職業体験イベントでは、生き生きと楽しんでいました。

同じ“職業体験”なのに、なぜこんなにも違ったのか?
振り返ってみると、そこには繊細な子にとっての環境の合う・合わない
はっきりと表れていました。

そのときの娘の様子を通して、
どんなことを感じたのかを書いてみようと思います。

当日の娘の様子

親が入れないイベントで、不安そうなスタート

いつもは親も同伴の職業体験ですが、今回は子どものみで会場へ入る形式でした。

事前にやりたい仕事を決めて、地図に〇を付け、
「中にはスタッフさんがいるから、分からないときは聞くんだよ」と伝えました。
念のためキッズ携帯も持たせ、何かあったら連絡してね、と。

しかし、会場には大勢の子供たち。娘は不安そうでした。
見送ったあとも心配で、私はしばらく入口で待っていました。

職業体験イベントで、会場に入り不安そうな小学校3年生の娘。

やりたい仕事が混んでいた

1時間後に、娘が戻ってきました。

「なんの仕事ができた?」と聞くと、
「何もやってない」との返事。
「全部混んでた」と言います。

中のシステムが分からなかったのだろうと思い、近くのスタッフに声を掛けて付き添ってもらいました。

頑なに「やりたくない」という娘

1時間後ーー

「やりたい職業が人気で全部1時間待ちなんです。他のを勧めたのですが、やりたくないって言ってて…」
とスタッフが言うので、驚きました。

他の大人が助けてくれても、なぜ仕事をしないのだろう?

「なんでもいいので体験させてください」とお願いし、娘は再び会場へ。

好きな仕事が予約できたけれど、時間に固執

さらに1時間後ーー

「希望の職業が予約できました!でも予約まで時間があるので他を勧めても嫌だと言ってます」

もう3時間が経っていました。
娘も疲れているだろうと思い、予約の時間まで休憩をしました。

娘は、ずっと時間を気にしていました。
「いま何分?予約の時間は?あと何分で会場に入る?」
とずっとソワソワ。

会話にも集中できません。

職業体験イベントで、休憩している小学校3年生の娘。

かなり早めに会場へ戻りました。

そしてようやく、娘は1つ好きな仕事を体験。
ニコニコ笑顔で戻ってきました。

職業体験で好きな仕事ができて嬉しそうに笑う小学校3年生の娘。

やりたくない仕事もやってみようと伝えた

ここで帰れば良かったのですが、入場料が高かったこともあり、
もう少し体験して欲しいなと思いました。


「なんで他の仕事やらないの?」と聞くと
「やりたくない仕事だから」と娘。

「でも、仕事ってやりたいことばかりできるわけじゃないんだよ。」
と伝えると
「ママもそうなの?」
と言うので

「そうだよ。ママも好きなことばかりやってるわけじゃないんだよ」
と答えると、

「わかった」と言って、また会場へ戻っていきました。

きっと伝わったと思いました。
なんでもいいから体験してみよう、と思ってくれたかなと。

会場に入って見た娘の姿

そして1時間後、保護者が中に入れる時間になり、娘を探しました。
どんな仕事をしているのかなと楽しみに見渡すと…

そこには、ウロウロ歩き回る娘の姿がありました。

職業体験イベントで、不安そうにウロウロと歩き回る小学校3年生の娘。

実際に中に入ってみて、キッザニアとの違いを感じました。
会場は雑多で、予約方法や予約時間も分かりづらく、人気の職業は長時間並ぶ必要があります。

それでも、娘が好きそうな仕事もありました。
「こういうのはどう?」と声を掛けると、

「好きじゃない。やりたくないことは絶対にやりたくない」と娘。

とても頑なでした。

さっき「やりたくない仕事もやるんだよ」という話に「わかった」と言ったのは、私と言い合いになるのが面倒でそう言ったのだと感じました。

それでも、もう1つだけでも体験してほしいと思い、スタッフに声を掛けました。

「まだ1個しか仕事していないんです」と伝えると、
「まだ1個ですか!?すみません。」と驚かれました。

寝込むほど疲れていた

その後、スタッフに連れられて、娘はなんとか1つ、仕事をしました。

やりたくない仕事だったけど、頑張ったみたいです。

出てきてすぐに
「もう歩けない」と泣き出してしまいました。

職業体験が終わって、泣いている小学校3年生の娘。

何時間も歩き回っていたから疲れるのは当然ですが、
それ以上に、不安や情報の多さなど、心が疲れてしまったのだと思います。

家に帰ってから娘は寝込んでしまいました。

私は、娘に無理をさせてしまったことを反省しました。

振り返って思うこと

他にも緊張した様子の子はいましたが、
周りの同世代の子たちは楽しそうに職業体験をしていました。

親から離れて取り組むこと、自分で考えること。
やりたい職業が混んでいるから、別のを選ぼうと考える柔軟さ。

小学校3年生なら、できる子も多いと思います。

娘も、不安は強いけれどできるんじゃないかと、少し期待していました。
背中を押すことが、成長につながるかもしれないと。

でも今回改めて、
娘の不安の強さや頑なさ、1つのことへのこだわりが、
それを難しくさせているのではと感じました。

▷ 次の記事:「やりたくない」の裏にあるもの|繊細な子が疲れる“環境”と娘の特性」へ続きます。

ABOUT ME
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Hinata
IQは高いけれど見えない困り感を抱えた発達凸凹の姉弟を育てています。 子どもがもともと持っている力を、ゆっくり引き出す子育てを心がけています。
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